本項では、ホットエンドの交換方法について解説します。
ホットエンド交換が必要になるような状況としては下記のようなものが当てはまります。
交換の要否がわからない場合は、サポート窓口までご連絡ください。
以降は実際の交換作業について解説します。
注意事項をよく読み、手順に従って作業を実施してください。
本項の内容は、ノズルを高温に加熱した状態での作業を含みます。
加熱されたヒートブロックやノズル、それらに接触した工具などに直接触れないでください。
やけどなどのケガにつながる場合があります。
替えのホットエンドが不足している場合は、サポート窓口までご連絡ください。
ホットエンドの交換をする際は、フィラメントをアンロードしてください。
アンロードする際には、ロードしているフィラメントの造形温度(ASAであれば、250℃前後)にノズルを加熱してください。
フィラメントのアンロードが完了したら、ノズルの温度を350℃に設定し、昇温を待ちます。
ノズル温度を350℃に加熱している状態で作業を中断してプリンターを放置することは避けてください。
使用していた材料によってはホットエンド周辺に付着した樹脂が炭化し、後の作業の妨げになる場合があります。
ノズル温度が350℃になったら、ヒーターやサーミスタのカートリッジを固定しているボルトやノズルの取付を緩めます。
常温でのボルトやノズルを緩める作業は非推奨です。
ボルトやノズルが過負荷によりねじ切れる場合があります。
ボルト類を緩める際、先端形状がボールポイントの六角レンチは非推奨です。
六角穴部がつぶれ、ボルトの取り外しができなくなる場合があります。
ノズル温度を0℃に設定し、ノズルの加熱を停止します。
ノズル温度の指示値が下がっていることを確認し、やけどに十分注意して、ビートブロックからヒーターとサーミスタのカートリッジを引き抜きます。
ヒーターとサーミスタを取り外す前に 必ず 加熱を停止してください。
異常過熱により機器が 故障する場合があります。
ホットエンドの基部にアクセスできるようにするため、エクストルーダを取り外します。
エクストルーダは2点のボルトとPTFEチューブでツールヘッドに接続されており、ボルトを取り外すことで上方向に引き抜くように取り外しできます。
図の通りにボルト4点を外します。
ボルトが外れると、ホットエンドは下方向に引き抜くことで取り外しが可能になります。
ボルトを4点外した時点で、ホットエンドが自重で落下する場合があります。
ヒートベッドに布を敷くなどすると、落下による問題を防止できます。
取り外すのとは逆の組付け手順で、交換用のホットエンドを取り付けます。
取付をし、ノズル温度の昇温制御が動作することが確認出来たら作業は完了です。
ホットエンドの交換が完了するまで、ノズルを昇温しないでください。
ヒーターとサーミスタがヒートブロックに取り付けられていない状態での昇温は、異常過熱による故障の原因となる場合があります。
サーミスタを取り付ける際は、ホーローセット(イモネジ)を強く締めすぎないようにしてください。
サーミスタの故障の原因となる場合があります。